Raspberry PiをWindows PCから操作

やりたいこと

  • ラズパイとPCをLANケーブルで直結(※)
  • コンソールまたはリモートデスクトップでラズパイにログイン
  • PCのインターネット接続をラズパイと共有
  • ラズパイ上のフォルダを共有フォルダにしてPCから開く

図


※ ラズパイはAuto MDI/MDI-X対応なのでクロスケーブルでもストレートケーブルでもOK。

動作環境
機器 OS LANの固定IPアドレス(例)
ノートPC Windows 10 Home 192.168.11.1
Raspberry Pi 3 Model B Raspbian 8 (Jessie) 192.168.11.2


コンソールで接続

ラズパイ側(1) LANを固定IPアドレスに設定

/etc/dhcpcd.conf に下記を追記する。ここでは192.168.11.2に設定した。

interface eth0
static ip_address=192.168.11.2



または、GUIで設定してもよい。(画面右上のネットワークのアイコンから)
図


下記コマンドを実行して設定を反映し、IPアドレスを確認する。
(LANケーブルの抜き差しでも設定は反映される。)

sudo service dhcpcd reload
ifconfig


ラズパイ側(2) SSH接続を有効にする

下記コマンドを実行して設定画面を開き、
「5 Interfacing Options」→「P2 SSH」を選択し、有効に設定する。

sudo raspi-config


Windows側(1) LANを固定IP

ラズパイとの接続に使用するLANのプロパティでIPアドレスを固定に設定する。
ここでは、192.168.11.1に設定した。
図

Windows側(2) TeraTermSSH接続

TeraTermを起動し、下記設定で接続する。

SSH認証でユーザー名とパスフレーズを入力する。初期状態では下記のとおり。


リモートデスクトップで接続

ラズパイ側(1) LANを固定IPアドレスに設定

前述の「コンソールで接続」の場合と同様。

ラズパイ側(2) VNC接続を有効にする

下記コマンドを実行して設定画面を開き、
「5 Interfacing Options」→「P3 VNC」を選択し、有効に設定する。

sudo raspi-config


ラズパイ側(3) xrdpをインストール

xrdpはLinuxで動作するリモートデスクトップサーバである。下記コマンドでインストールする。
(tightvncserverを先にインストールしないと接続できない場合がある。)

sudo apt update
sudo apt install tightvncserver
sudo apt install xrdp



日本語キーボードのPCを使う場合、下記コマンドでキーボードの設定をする。

cd /etc/xrdp/
sudo wget http://w.vmeta.jp/temp/km-0411.ini
sudo ln -s km-0411.ini km-e0010411.ini
sudo ln -s km-0411.ini km-e0200411.ini
sudo ln -s km-0411.ini km-e0210411.ini
sudo service xrdp restart


Windows側(1) LANを固定IP

前述の「コンソールで接続」の場合と同様。

Windows側(2) リモートデスクトップで接続

リモートデスクトップ接続」を起動し、ラズパイのIPアドレスを指定して接続する。
図


ログイン画面でsesman-Xvncを選択し、ユーザー名とパスワードを入力する。
図

インターネット接続の共有

ラズパイ自身のWiFiを設定してインターネットに接続してもよいが(むしろそのほうが手っ取り早いかも)、PCのインターネット接続をラズパイと共有する方法もある。

Windows側 インターネット接続の共有の設定

インターネット接続に使用しているネットワークデバイスのプロパティでインターネット接続の共有を有効にする。
図

ラズパイ側 デフォルトゲートウェイDNSサーバの設定

/etc/dhcpcd.conf に下記を追記して、PCのIPアドレスをデフォルトデートウェイに設定する。また、DNSサーバはGoogle Public DNSIPアドレス(8.8.8.8)を設定する。
(固定IPアドレスDNSサーバだけ自動取得ってできないのかな?)

interface eth0
static ip_address=192.168.11.2
static routers=192.168.11.1         ←追記: デフォルトゲートウェイ
static domain_name_servers=8.8.8.8  ←追記: DNSサーバ



GUIで設定してもよい。
図


下記コマンドを実行して設定を反映し、ブラウザで適当なWebサイトを開いてインターネット接続を確認する。

sudo service dhcpcd reload


ファイル共有

ラズパイ側(1) sambaをインストール

sambaはファイル共有サーバである。下記コマンドでインストールする。

sudo apt install samba


ラズパイ側(2) sambaユーザーの追加

Linuxのユーザー/パスワード設定とは別に、sambaのユーザー/パスワード設定が必要である。下記コマンドを実行する。

pdbedit -a pi         ← Linuxに登録済のユーザーを指定する
new password:         ← パスワード入力
retype new password:  ← パスワード確認


ラズパイ側(3) 共有フォルダの設定

/etc/samba/smb.conf に下記を追記して、共有フォルダを設定する。
ここでは、/home/pi/share/ を共有する。

[share]
   path = /home/pi/share
   readonly = no
   browsable = yes
   force user = pi

下記コマンドを実行してsambaサーバを再起動する。

sudo server smbd restart
sudo server nmbd restart


Windows側 共有フォルダを開く

「\\192.168.11.2」を開き、共有フォルダへのアクセスを確認する。フォルダを開くときにはユーザー名とパスワードを入力が必要となる。
図