「聞いたか、李徴(りちょう)!?」 馴染みの酒楼に駆け上がってきた袁イ參(えんさん)は開口一番そう言った。 「温厚篤実」を地で行くこの青年にしては珍しく興奮していた。 李徴は黄酒の杯を干すと、気のない声で答えた。 「わが朝廷の軍勢が西域の砂漠で異教…
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