イエスタデイをうたって

イエスタデイをうたって」の久々の新刊(第5巻)が出てました。
1年に5週って、不定期連載にもほどがある!
連載開始から10年も経ってるのにまだ5巻めとは。
なぜそんなことが許されるんでしょう?


で新刊の内容だけれど...
作中の言葉でいえばまさに「膠着状態」。
特に新展開なし。ヤマなし。


絵はとても好きなんですけどね。
ラフデッサン風の独特の絵柄がとても好き。
(さすが美大出身だけあって、ラフな絵柄なのに的確に物の形をとらえてます。)


ところで、どうも僕は最近のCGに頼りすぎたマンガが好きになれません。
週刊少年マガジンの某マンガなんて、背景の建造物などは全て3Dモデリング。いや、ひょっとしてキャラの体型も3Dモデリングされてるんじゃないかと思えるほど、均質的な絵柄です。
なんでもかんでもCGだと、絵を描く楽しさが無くなっちゃうなあと思います。それに画力も磨かれないし。(アシスタントにとって修行にならない。)


週刊少年サンデーの某マンガも、背景の建造物には3Dモデリングを使ってると思われます。(手描きにしては描線が細密すぎる&正確すぎる)
その某マンガの11巻に登場する別荘は、時間がなかったせいか、主人公の住む屋敷のモデリングがそのまんま流用されています。そのことは作中でも以下のようにネタにされていますが。

「なんかお屋敷に戻ったみたいな気がするんですけど……」
「気のせいだ。」
「そうですわ。ちょっと外観が似ているだけですよ。」

その某マンガではカラーページや単行本表紙などは当然ながらCG彩色。アニメ調の彩色なので色むらが全くありません。(昔はカラートーンという画材がありましたが……今ではもう使う人ほとんどいないでしょうね。)
CG彩色には、手描きでは不可能な表現があるので一見してそれとわかります。一例を挙げれば、主線(ペンの線)の色のグラデーション。(一筆書きの線の色がブラックからブラウンに徐々に変化するなど) これ、当然ながら手描きでは不可能です。フォトショップなんかだとアルファチャンネル化した主線を選択範囲とすることで簡単に実現できますが。


逆に、手描きの彩色はCGでは真似できません。ペインターの水彩は、あくまで「ペインターの水彩」であって、手描きの、本物の「水彩」ではありません。近頃、マンガのカラーページや単行本表紙の多くがCG彩色になってしまって、さびしいかぎりです。
名探偵コナン」は今でも手描きですね。カラーも白黒も。
犬夜叉」も手描きだけど……、まあ、多くは語りますまい。