首長

イスラム諸国の元首の中には、「首長」という称号の人たちがいる。「首長」とはいったい何か? 語感から言って、「皇帝」や「王」よりは格下っぽい。「皇帝」というとかつてはオスマントルコ帝国やペルシャ帝国がそうであったし、「王」というと、サウジアラビア(サウドによるアラビア王国)やヨルダン王国そうである。対して、現在「首長」という称号を用いているのは、アラブ首長国連邦(正確にいうと、元首は各首長国の首長の中から選ばれた大統領)、クウェートカタールなどだ。やはり国の大きさから言っても「皇帝」>「王」>「首長」というかんじがする。
アラブ首長国連邦は英語ではUAEすなわちUnited Arab Emiratesである。首長国は英語では"emirate"のようだ。-ate は国を意味する接尾辞であろうから、首長は"emir"。原語のアラビア語では"amir"であり、軍の司令官とかに州の総督といった称号であったようだ。まあ、日本の大名みたいなものか。
日本ももし明治維新に失敗して欧米列強の植民地になってしまっていたら、いまごろ大名を首長とする小国が分立していたかもしれない。たとえば...

下野首長国連邦
宇都宮、壬生、烏山、佐野、大田原、黒羽、吹上、喜連川、高徳、足利の10の藩による連邦制国家。首都は宇都宮。元首は各藩の藩主の中から選ばれる大統領。現在の大統領は宇都宮藩主の戸田氏。首相は壬生藩主の鳥居氏。議会は各藩の藩主により任命された議員で構成されるが立法権は持たない。日本諸国最大の餃子の輸出国。