韃靼疾風録

licheng2005-09-29

昨日の日記で書いた満洲語を使ってイラストを描き、滴了庵のトップ絵にました。モチーフとなったのは司馬遼太郎『韃靼疾風録』ですが、ほどんど僕の妄想です。
この小説は、のちに中国を統一して大清帝国を築く満洲族の王族の娘アビアと、日本は九州平戸の武士 桂庄助の数奇な運命の物語なのですが、僕の頭の中では妄想によってかなり曲解されてます。剽悍な種族による帝国、帝国の王女、彼女と行動をともにする辺境の国の若者、言語と文化の異なるいくつもの国を行き交う船。・・・なにやら『星界の紋章』と通じるものを感じます。アビアが庄助に「シェーン(馬鹿)!」というセリフがあるのですが、これなどは『星界の戦旗II 守るべきもの』のラストシーンでラフィールがジントにいう「オーニュ(ばか)」というセリフを連想してしまいました。
それにしても作中に出てくる満洲語は本当に正しい満洲語なんでしょうか? 司馬遼太郎先生は大阪外大の蒙古語科を出ておられるのでモンゴル語には通じておられたでしょうが、満洲語のほうはどうなんでしょう? 満洲語はモンゴル語とほぼ同じ文字を使い、文法も非常に似ているようですが、モンゴル語以上に超マイナーな言語。手元にある『満洲語文語入門』で調べてみたのですが、どうも作中の満洲語は解せません。それとも文語と口語では違うのかな?