BRICsとともに見る悪夢

「世界を革命しない力」の話のつづき。
LOHAS」とならんでウソくさいなあ、と思ってる言葉に「BRICs」というのがある。ご存知と思うが、ブラジル(Brazil)、ロシア(Russia)、インド(India)、中国(China)の4ヶ国を指す言葉。米ゴールドマン・サックス証券が発表した投資家向け報告書「Dreaming with BRICs: The Path to 2050」によると、このままBRICsの経済成長が続けばやがてG6の経済規模を超え、2050年には中国がアメリカを抜き、インドが日本を抜くと予想されてるそうな。



現在、中国やインドがめざましい経済成長をとげているのは事実。BRICsの経済成長は世界中の企業や投資家に注目されてる。でもお金の計算ばっかりして浮かれていていいのか? 「Dreaming with BRICs (BRICsとともに夢見る)」などと言っているが、むしろ「悪夢」じゃかなろうか?

経済畑の人って、資源問題/環境問題の根本にある物理の常識を「本当に」分かってないんじゃないかとときどき思う。

  • 資源は有限である。 (地球は熱力学的にほぼ閉鎖系である。)
  • 資源の完全リサイクル/ゼロエミッションはありえない。 (熱力学第二法則より)

資源が有限で完全リサイクル不可能ということはつまり、資源消費文明は終局にむかってカウントダウンしているということ。



現在、アメリカや日本を筆頭とする先進工業国は大量の資源を消費し、大量の環境負荷物質を排出している。今現在でさえ、資源問題と環境問題は深刻。そこに中国やインドが加わったらどうなるのか? 終局へのカウントダウンに拍車がかかるんじゃないの? 資源枯渇と環境破壊による人類滅亡というバッドエンドへの直行フラグが立ちまくりのような気がする。