ワイヤレス給電で光るハーバリウム (前編)

ワイヤレス給電でゆらゆら光るハーバリウムを作ってみました。ハーバリウムというのは、水分を抜いた花を専用のオイルとともにビン詰めして鑑賞するものです。今回は花といっしょに電子回路もビン詰めしました。ワイヤレスでビンの外から給電でき、給電用の台の上に乗せると電球型のボトルの中のLEDがマイコン制御でゆらゆら光ります。


写真

電装系の部材


回路

図
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  • 無接点電源モジュールでビンの外から電源を供給します。(入力:9〜12V、出力:5V 120mA)
  • 小型のArduino互換基板のAdafruit Trinketで制御します。
  • 電源がぶつかるので、ワイヤレス給電中はけっしてAdafruit TrinketをUSB接続しないこと。
  • Adafruit Trinket基板上の緑色の電源LEDは邪魔な光なので、はんだごてを使って取り外しました。
  • フルカラーシリアルLEDのNeoPixelを3個つなぎます。
  • ワイヤレス給電での電源立ち上がり時にNeoPixelの挙動が安定せず、変な色に発光することがあったので、NeoPixelの電源はAdafruit TrinketからFETでON/OFFするようにしました。
  • NeoPixelの電源には1000uFのコンデンサを並列に入れることが推奨されていますが、かさばってボトルに入れにくいし、今回はたった3個のNeoPixelなので省略しました。


ソフトウェア

  • LEDの発光の色を、周期的に変化させます。
  • 今回はハーバリウムに青系の花を使うので、青色〜水色で発光させました。
  • 色と明るさの変化に1/fゆらぎを加えてゆらゆらした感じにします。
  • 1/fゆらぎは間欠カオス法で生成します。
  • あまりゆらぎを強くすると不安な感じがするので、ほのかにゆらゆらする感じにとどめます。
  • 実際に発光させてみて、パラメータを調整します。
  • ソースコード一式


Adafruit Trinketに関する注意

  • Arduino IDE 1.6.4以降であれば、下記の設定で使えます。(手抜き)
    • ボードとして「Arduino GEMMA」、書き込み装置として「USBtinyISP」を選択。
  • ホントは、メーカーのチュートリアル通りに設定したほうが良いと思います。
  • プログラム書き込みのタイミングがすこし難しいです。
    • USBケーブル接続直後か、リセットボタンを押した直後の橙色LEDがゆらゆら光っている間に、書き込みを開始しないといけません。
    • Arduino IDEで書き込みボタンを押してから基板上のリセットボタンを押すくらいのタイミングです。
  • Adafruit Trinketは、ROMが5kバイトちょっとしか使えないのでけっこうギリギリでした。
  • Arduino用のNeoPixelライブラリを使用します。



次回の後編では、この回路を組み込んだハーバリウムを作ります。