nRF52ミニ基板「斑鳩」の試作

この記事はMbed Advent Calendar 2017の8日目の記事です。


BLEマイコンnRF52搭載のミニ基板「斑鳩」の試作について書きます。「斑鳩」はオープンソースハードウェアです。今はまだ試作段階ですが、そのうちイベント等で頒布するかも。12/16(土)・17(日)開催のNT加賀2017で展示します。
写真

構想



ということで、次のような仕様のボードを考えました。

  • BLEマイコンnRF52832搭載 (Bluetooth 4.2 / ARM Cortex-M4F)
  • 技適取得済みnRF52832モジュール Liard BL652を使用
  • Arduino Pro Miniピン互換 (GR-KURUMIGR-CITRUSとも共通)
  • nRF52-DKの開発環境(mbedやnRF5 SDK)で開発
  • とりあえず、BLE Nano V2のDAPLinkボードをアダプタとして使う
  • 300mAのLDO、3色のLED、32.768kHzサブクロック、リセットスイッチを搭載

図

設計

Eagleで回路図とパターンを設計しました。両面基板です。こんな小さい基板を設計するのは初めてです。今まで馬鹿にしてたAutorouterに頼りました(^^)

左から斑鳩(生基板・表面)、斑鳩(生基板・裏面)、GR-KURUMI、Arduino Pro Mini。
写真

Pinout

図

開発環境 (mbed)

  • mbed Compiperのプラットフォーム選択でNordic nRF52-DKを選びます。
  • BLE Nano V2のDAPLinkボードと斑鳩を下図ように結線します。
  • あとは、ふつうにmbedの要領で開発します。

図

Lチカ

まずは簡単なLチカから。
mbedで下記のようなコードを書きました。

#include "mbed.h"

DigitalOut myled1(LED1); // Blue
DigitalOut myled2(LED2); // Yellow
DigitalOut myled3(LED3); // Red

int main() {
    while(1) {
        myled1 = 1;
        wait(0.5);
        myled2 = 1;
        wait(0.5);
        myled3 = 1;
        wait(0.5);
        myled1 = 0;
        wait(0.5);
        myled2 = 0;
        wait(0.5);
        myled3 = 0;
        wait(0.5);
    }
}

冒頭の写真のようにオンボードの3色のLEDが点灯することが確認できました。

課題

  • まだLチカしかできてないので、ちゃんとBLEの電波を飛ばす。
  • 書き込みにBLE Nano V2のDAPLinkボードが必要というのはダサすぎる。
  • mbedチップ搭載のUSBアダプタを自前で作れるか?
  • SEGGER Embedded Studioでの開発環境も構築する。
  • 設計データとドキュメント一式をGithubで公開する。
  • 量産してイベントで頒布する。

注意

斑鳩」は「いかるが」と読みます。
聖徳太子法隆寺で有名です。難読地名とか言わないで…

@odashi_t
難読地名しかない。
Twitter
18:06 - 2016年8月30日