ピン形状とピン配置
- D-sub 9ピン (機器側がオス、ジョイスティック側がメス)
- ピン配置は微妙に亜種あり。
- 特に日本ではPC-6001で採用された2ボタン式の仕様が、MSXをはじめ FM-7, FM77AV, FM TOWNS, MZ-2500, X68000, PC-8801mkIISR, PC-9800シリーズでも採用されたので、日本でATARI仕様というとこの仕様をさすことも多い。この記事では仮に日本式ATARI仕様と呼ぶことにする。(ただしセガはまた微妙に異なる。)
ピン | 日本式(MSX等) | ATARI VCS |
---|---|---|
1 | Up | Up |
2 | Down | Down |
3 | Left | Left |
4 | Right | Right |
5 | VCC(+5V) | Paddle B |
6 | Button 1 (Trigger 1) | Trigger |
7 | Button 2 (Trigger 2) | VCC(+5V) |
8 | Common | GND |
9 | GND | Paddle A |
- ピン番号はメスの穴をのぞいたときに右上が1番
いつも分からなくなって、調べ回って本体側なのかケーブル側なのかどちらの記述か分からない資料ばかりヒットして悶々とするので、ケーブル側のピンアサインを図にまとめておく。
— HRA!.🅼🆂🆇 (@thara1129) 2024年2月27日
これなら、間違えない・・と思う🤣 pic.twitter.com/cmd065HRUl
【参考】
PC-8801のジョイスティック仕様
- 旧機種であるPC-8801mkII と、PC-8801mkIISR以降とではジョイスティックの仕様 (ピン配置とI/Oアドレス) が全く異なる。(形状は同じD-sub 9ピン)
- +5VとGNDのピン配置すら逆なので、誤って接続すると破損のおそれがある。
- PC-8801mkIIのジョイスティック仕様の詳細については、こちらとこちらを参照。
- PC-8801mkIISR以降は、前述の日本式ATARI仕様である。
- 旧機種(PC-8801無印およびmkII)も、サウンドボードを増設すれば日本式ATARI仕様のジョイスティックを使用できる。
PC-8801mkIISR以降のジョイスティックのI/O仕様
- コモン出力(8番ピン)は、I/Oアドレス40hで制御する。
- 各入力(1~4番および6~7番ピン)は、OPN(FM音源)のアドレス0Ehおよび0Fhで読み取る。
- 各入力ピンは、最初にOPN(FM音源)のアドレス07hで入力に設定する。
- OPNのI/Oアドレスは44h(OPNのアドレス)および45h(OPNのデータ)である。
; ジョイスティックの初期化 PadInit: ld a,7 ; OPNの07hを読み取り out ($44),a in a,($45) and %00111111 ; bit[7:6]を0にして書き込み out ($45),a ; (I/O Port A/Bを入力に設定) ret ; ジョイスティックの読み取り PadRead: ld a,$0E ; OPNの0Ehを読み取り out ($44),a in a,($45) cpl ; 論理反転(回路は負論理なので) and %00001111 ; bit[3:0]のみにマスク ld (Pad),a ; 変数Padに格納 ld a,$0F ; OPNの0Fhを読み取り out ($44),a in a,($45) cpl ; 論理反転(回路は負論理なので) and %00000011 ; bit[1:0]のみにマスク ld (Button),a ; 変数Buttonに格納 ret
I/Oアドレス | R/W | 説明 |
---|---|---|
40h | W | bit 6 : ジョイスティックポート出力(8番ピン) |
44h | R/W | FM音源(OPN)のアドレス |
45h | R/W | FM音源(OPN)のデータ |
上記44hと45hを介して下記にアクセス
OPNレジスタアドレス | R/W | 説明 |
---|---|---|
07h | W | bit 6 : I/OポートAの入出力 bit 7 : I/OポートBの入出力 (0 : 入力, 1 : 出力) ジョイスティック使用時はともに入力に設定 |
0Eh | R | bit 0 : Up bit 1 : Down bit 2 : Left bit 3 : Right |
0Fh | R | bit 0 : Button 1 bit 1 : Button 2 |
【参考】
マイコンソフト(電波新聞社) XE-1シリーズ
- 日本式ATARI仕様のジョイスティックといえばこれかASCII STICK (アスキースティック) である。
- XE-1 PRO以降は 8方向4方向切替スイッチと270゜回転式ショットパネルを備える。
- PCエンジン版やファミコン版、スーパーファミコン版も作られた。(メガドライブはATARI仕様だった。)
型式 | 発売年 | 対応機種 | 備考 |
---|---|---|---|
XE-1 | 1984年 | 日本式ATARI仕様 | X1版とFM-7版ゼビウスに同梱。 |
XE-1b | 1986年 | 日本式ATARI仕様 | MZ-2500版とX68000版ゼビウスに同梱。 |
XE-1PRO | 1987年 | 日本式ATARI仕様 | 以降の機種の原形。連射機能あり。 |
XE-1ST | 1988年 | 日本式/セガ式ATARI仕様 | PROの廉価版。連射機能なし。セガ式との切替SWあり。 初期型はPROと金型共通で連射部が青い板でカバー。 |
XE-1PRO HE | 1988年 | PCエンジン | PROのPCエンジン版。 |
XE-1PRO FC | 1988年 | ファミコン | PROのファミコン版。 |
XE-1ST2 | 1991年 | 日本式/セガ式ATARI仕様 | STの後継機。ボタン3つ。 |
XE-1SFC | 1991年 | スーパーファミコン | ボタン数多く、外観も異なる。 |
【参考】