ミニ四駆ラジコン3号機回路図

回路図というほどのものでもないけど、とりあえず描きました。

BLE Nanoに搭載されているLDO(TLV70433DBVR-ND)は出力150mAで、ドロップアウトがIout=100mA時に850(typ)〜1100(max)mVとけっこうでかいです。3.7VのLiPoバッテリーを使うので、ドロップアウトはあまりとれません。また、距離センサを搭載した場合、そちらに数十mAは取られます。そのため、ベース基板にLDOを設けました。
採用したLDOは、たまたま在庫があったTC1262-3.3VDB。出力500mAで、ドロップアウトはIout=100mA時に60(typ)〜130(max)mV。Iout=500mA時でも350(typ)〜650(max)mVです。そのかわりちょっとパッケージが大きい(SOT-223)ですが。

3Dプリンタと3DCADについて

ミニ四駆ラジコン3号機では3Dプリンタによるシャーシ製作を検討しています。

3Dプリンタ出力サービスと自家用3Dプリンタ

近ごろでは、ダヴィンチSCOOVOCubeXといった、廉価な既製品の自家用3Dプリンタがありますし、atomPRN3Dといった組み立てキットにも魅力があります。しかし、今回は3Dプリンタ出力サービスを利用しようと思います。その理由は次の通りです。

  • 3Dプリンタ自体が目的ではない。(プリンタのお守りに手を取られたくない。)
  • そう頻繁に造形するわけでもなく、一晩で試作したいほど急ぎの用途でもない。
  • 自家用よりも出力サービスのほうがはるかに高精度。(ガタガタ積層じゃない。)

3Dプリンタ出力サービスには、DMM.make(国内最大手)やShapeways(海外最大手)があります。今回は国内サービスで送料無料なDMM.makeを利用することにしましょう。

3DCAD

3Dデータの作成に用いるソフトには、大きく分けて3DCADソフトと3DCGソフトがあります。前者は機械などの幾何学的な造形向き、後者はフィギュアなどのフリーフォームな造形向きと言えます。今回はミニ四駆のシャーシという機械部品を製作するのですから、3DCADを用いることにします。3DCADソフトと3DCGソフトには次のようなものがあります。

今回は、Autodesk 123D DesignとDesignSpark Mechanicalを候補とします。

データ形式

3Dデータのファイル形式には色々なものがありますが、STLというのが標準的です。

素材

一般的な自家用3Dプリンタでは素材はABS樹脂かPLA樹脂ですが、DMM.makeではじつにざまざまな素材が選べます。

  • ナイロン(ポリアミド) 耐熱性と靱性(粘り強さ)に優れた樹脂。安価。
  • ABSライク 強度と剛性(変形しにくさ)に優れた樹脂。「ライク」ってことはABS樹脂そのものではない?
  • アクリル樹脂 なめらかな造形ができるので、模型やフィギュアに向く。
  • その他の非金属系(石膏、ゴム風) フィギュア向け。機械には向かない。
  • 金属系(チタン、マルエージング鋼、ニッケル合金) 強度は抜群だけど、ミニ四駆に使うには重すぎる。そもそもすこぶる高価。
  • 貴金属系(銀、金、白金) アクセサリー向けなのでアウトオブ眼中。

余談ながら、自家用3Dプリンタで一般的なABS樹脂かPLA樹脂に関していうと、

  • ABS樹脂 成形温度高く、熱変成で失敗しやすい。強度に優れる。加工性良い。塗装しやすい。臭い。
  • PLA樹脂 成型温度低く、熱変成小さい。熱に弱い。硬くて削りにくい。塗料の乗りが悪い。香ばしい。

今回は、ナイロン、ABSライク、アクリルを候補とします。
ちなみに、通常のミニ四駆のシャーシはABS樹脂でできています。同じプラスチックのように見えて、ボディのポリスチレンよりずっと硬いのは削ってみれば分かります(^^)

ミニ四駆のギアについて

ミニ四駆ラジコン3号機のギアボックス設計を検討します。

ギアのバリエーション

ミニ四駆のギアはけっこうバリエーションが複雑です。タミヤのサイトに下記のような表があります。
ギア一覧表

S2シャーシのギア

今回、ベース車両とするソニックセイバー プレミアムは、S2シャーシで、キット付属のギア(超速ギア)は下記の構成となっています。

  • ピニオン:紫ピニオン(8T)
  • カウンターギア:G17水色 (24T/22T)
  • スパーギア:G18黄色 (26T)
  • ギア比 = 26T/22T * 24T/8T = 3.545:1

自作ギアボックスのギア検討

あまり複雑なギアボックスにしたくないので、カウンターギアは噛まさず、ピニオンとスパーギアのみの構成とします。しかし、上記のキット付属のギアを使うとギア比が 26T/8T = 3.25:1 と高速すぎるギアになってしまいます。ミニ四駆ラジコン2号機ではモータドライバのドライブ能力の関係上、ギア比 3.545:1ですらちょっと始動トルクが苦しい感じでした。そこで別のギアを使うことにします。入手の容易なミニ四駆用ギアとしては以下のものがあります。

このいずれにも含まれる G6黄緑 というスパーギアは30Tです。これとキット付属の紫ピニオン(8T)を組み合わせると、30T/8T = 3.75:1 とまずまずのギア比となります。これを採用することにしましょう。

ミニ四駆ラジコン3号

NT京都2015(3/22(日))あたりを目標に、ミニ四駆ラジコン3号機を作ります。
基本的なコンセプトは以下の通り。

  • 2号機を踏襲してBLE仕様
  • 回路の省スペース化・メンテナンス性向上のためプリント基板化
  • 職人芸な加工を避けて、3Dプリンタorレーザーカッターでシャーシ製作

MCUとBLE

案1 Ardiono Pro Mini互換 + BLE112
  • Ardiono Pro Mini = AVR Atmega328P/16MHz/ROM32kB/RAM2kB
  • BLE112 = Bluegiga/TI CC2541(8051コア)/BASIC風スクリプト(BGScript)

 【課題事項】

  • BLE112の使い方
  • AVR Atmega328PへのArduinoファームの焼き方
案2 PIC24 + USBドングル
  • PIC24FJ64GB004 = ROM64kB/RAM8kB or 上位互換

 【課題事項】

電源

モータドライバ

サーボ

シャーシ

案1 3Dプリンタ

 【課題事項】

  • 採寸&設計(とくにギアボックス)
  • 3DCAD選定&導入
案2 レーザーカッター

 【課題事項】

  • 採寸&設計(とくにギアボックス)
  • 図面の描き方(工房Emerge+仕様)

ミニ四駆ラジコン2号機できた

ほったらかしてたBLE版ミニ四駆ラジコンの動作チェックだん。むりやり回路を詰め込んだ感は否めません。次回作は基板おこし&3Dプリンタでシャーシ作ろうかと思います。
ミニ四駆ラジコン2号機