3Dプリンタと3DCADについて

ミニ四駆ラジコン3号機では3Dプリンタによるシャーシ製作を検討しています。

3Dプリンタ出力サービスと自家用3Dプリンタ

近ごろでは、ダヴィンチSCOOVOCubeXといった、廉価な既製品の自家用3Dプリンタがありますし、atomPRN3Dといった組み立てキットにも魅力があります。しかし、今回は3Dプリンタ出力サービスを利用しようと思います。その理由は次の通りです。

  • 3Dプリンタ自体が目的ではない。(プリンタのお守りに手を取られたくない。)
  • そう頻繁に造形するわけでもなく、一晩で試作したいほど急ぎの用途でもない。
  • 自家用よりも出力サービスのほうがはるかに高精度。(ガタガタ積層じゃない。)

3Dプリンタ出力サービスには、DMM.make(国内最大手)やShapeways(海外最大手)があります。今回は国内サービスで送料無料なDMM.makeを利用することにしましょう。

3DCAD

3Dデータの作成に用いるソフトには、大きく分けて3DCADソフトと3DCGソフトがあります。前者は機械などの幾何学的な造形向き、後者はフィギュアなどのフリーフォームな造形向きと言えます。今回はミニ四駆のシャーシという機械部品を製作するのですから、3DCADを用いることにします。3DCADソフトと3DCGソフトには次のようなものがあります。

今回は、Autodesk 123D DesignとDesignSpark Mechanicalを候補とします。

データ形式

3Dデータのファイル形式には色々なものがありますが、STLというのが標準的です。

素材

一般的な自家用3Dプリンタでは素材はABS樹脂かPLA樹脂ですが、DMM.makeではじつにざまざまな素材が選べます。

  • ナイロン(ポリアミド) 耐熱性と靱性(粘り強さ)に優れた樹脂。安価。
  • ABSライク 強度と剛性(変形しにくさ)に優れた樹脂。「ライク」ってことはABS樹脂そのものではない?
  • アクリル樹脂 なめらかな造形ができるので、模型やフィギュアに向く。
  • その他の非金属系(石膏、ゴム風) フィギュア向け。機械には向かない。
  • 金属系(チタン、マルエージング鋼、ニッケル合金) 強度は抜群だけど、ミニ四駆に使うには重すぎる。そもそもすこぶる高価。
  • 貴金属系(銀、金、白金) アクセサリー向けなのでアウトオブ眼中。

余談ながら、自家用3Dプリンタで一般的なABS樹脂かPLA樹脂に関していうと、

  • ABS樹脂 成形温度高く、熱変成で失敗しやすい。強度に優れる。加工性良い。塗装しやすい。臭い。
  • PLA樹脂 成型温度低く、熱変成小さい。熱に弱い。硬くて削りにくい。塗料の乗りが悪い。香ばしい。

今回は、ナイロン、ABSライク、アクリルを候補とします。
ちなみに、通常のミニ四駆のシャーシはABS樹脂でできています。同じプラスチックのように見えて、ボディのポリスチレンよりずっと硬いのは削ってみれば分かります(^^)