ハリファ

引き続き、サラたんがらみの話題。サラたんはサラ・ハリファという名前で、アラブのQ首長国の王族という設定だ。サラという西洋っぽい名前がアラブにあるかどうか知らないが、ハリファとは"Khalifa"すなわち「カリフ」ではないか!?
「カリフ」というのは、かつて存在したイスラム教の教主のような地位の称号である。アラビア語の正しい発音は「ハリーファ」に近いが、西洋で訛った「カリフ」という呼び方が日本では一般的だ。近世においては、オスマン・トルコ帝国のスルタン(皇帝)がカリフの地位をも兼ねてきたが、第一次大戦後にオスマン・トルコ帝国が滅んで以来、カリフを名乗る者は出ていない。Q首長国の元首はスルタンを称しているかもしれないが、さすがにカリフは称してないだろう...といぶかしんでいたのだが、調べてみると、意外によくある名前のようだ。

  • シェイク・ハリファ・ビン・サルマン・アル・ハリファ (UAE大統領/アブダビ首長)
  • イサ・ビン・スルマン・アル・ハリファ (バーレーン首長)
  • ハマド・ビン・ハリファ・アル・サーニ (カタール首長)
適当にググッて拾ったデータなのでひょっとしたら古いデータかも知れない。とまれ、ハリファという名は上に挙げたような王族以外でもたくさん引っかかるので一般的な名前なのだろう。ちなみにアラブ人の名前には姓はなく、父祖の名を列挙している。たとえばハマド・ビン・ハリフ・アル・サーニ陛下の場合、サーニ陛下の子のハリファ陛下の子のハマド陛下なわけだ。サラたんの場合は、お父上がハリファ殿下だったのだろう。