昔、ソビエトという国があった。僕らが子供の頃、米ソ両大国が覇を争う東西冷戦がまだ続いていた。そのソビエトが崩壊して15年。もう今の高校生なんかはソビエトという国を歴史の教科書でしか知らない。時代が流れたなあと思う。
ロシアに、かつてレニングラードと呼ばれた都市がある。ソビエト崩壊後、サンクトペテルブルクという名前に変わった。首都モスクワに次ぐ、ロシア第2の都市である。その昔はロシア帝国の首都だった文化の都で、エルミタージュ美術館やら宮殿やら修道院やらがある。一度行ってみたい街だ。
ショスタコ−ヴィチの交響曲第7番『レニングラード』は第二次大戦中、ショスタコ−ヴィチの住むレニングラードがドイツ軍に包囲されたころ作曲された。
めちゃ長い。通しで70分ぐらいある。第一楽章だけで26分ほどもある。TVアニメ1話ぶんよりも長い。しかも同じメロディーがひたすら繰り返される。いや、単に繰り返してるだけではない。ちょっとユーモラスなメロディーで、最初は明るい行進曲のような感じだったのが、だんだん荒々しく激しく暴力的になり破壊的になる。破滅に向けてエスカレートしていく感じ。軍靴の足音ってこんなふうにやって来るのかもしれない。
第二、第三楽章はイマイチよくわからん。最後の第四楽章は盛り上がって大団円ってかんじで終わる。
僕は絵描きなので、絵画についてならもう少し具体的な感想が書けるのだが、音楽の感想は難しいなあ... でもこの曲、あんまりロシアっぽい感じがしない。『ソビエト連邦国歌』とか『ポーリュシカ・ ポーレ』みたいな胸に迫るロシア感(なんじゃそりゃ?)が無い。
僕的にはジンギスカンの『めざせモスクワ』のほうが面白いなあ。ショスタコ−ヴィチの『レニングラード』と比べることじたいが間違ってるけど。『めざせモスクワ』は動画でみると抱腹絶倒もの。空耳FLASHなんかより本物の方がはるかに笑える。