「未来の異なる時間からやってきた複数の同一人物が自分どうしで争う」
というモチーフが藤子・F・不二雄先生の作品にはたびたび見られる。
「ドラえもんだらけ」(てんコミ5巻収録)は傑作!
『自分会議』というSF短編で出てくる「自分は他人のはじまり」という言葉は、この主題を端的に表してると思う。未来の自分さえ、今の自分とは別の考えを持った他人。しかし今の自分がなければ未来の自分はない。
釈尊の教えにも「諸法無我」という。いかなるものにも固定のアイデンティティは存在しない。変わらない自分など無い。良くも悪くも人は変わるということ。