LPCXpressoの導入

遅ればせながらNXPの激安ARMマイコン(LPCマイコン)をやることになりました。
LPCマイコンの主要な開発環境は下記の3つです。

開発環境 LCPXpresso IAR Embedded Workbench MDK-ARM
ベンダー Code Red IAR ARM (Keil)
IDE LCPXpresso
(Eclipseベース)
IAR Embedded Workbench uVision
コンパイラ GNU ○ IAR ○ ARM純正
(評価版の)
コードサイズ制限
○ 128kバイト
(無償だが登録が必要)
△ 32kバイト △ 32kバイト
今回はLCPXpressoを採用することにします。

LCPXpressoのダウンロードとインストール

Code Red社のWebサイトでユーザー登録情報を入力してサインアップします。
すると登録したメールアドレスにユーザー名とパスワードを記したメールが届くので、
上記サイトからログインし、Downloadsのページを開きます。
Eclipseベースなので、Windows/Linux/Macのどれでも利用できます。

のいずれかに進んでダウンロードし、インストールします。

アクティベーション

LPCXpressoを起動します。初回起動時は、Eclipseの常としてWorkspaceの場所を訊かれるので適当に設定します。このままでは、コードサイズが8kバイトに制限されていますので、下記の要領でアクティベーションをおこないます。

  • [Help]>[Product activation]>[Create Serial number and Activate]をクリックします。
  • シリアルナンバーのダイアログが表示されます。チェックボックスに両方チェックを入れて[OK]します。
  • するとシリアルナンバーがクリップボードにコピーされ、Code Red社のWebサイトが開きます。
  • サインアップしたユーザー名とパスワードでログインして、My Registrations のページで先のシリアルナンバーを貼り付けて[Create and email activation code]をクリックします。
  • アクティベーションコードが登録したメールアドレスに送られます。
  • [Help]>[Product activation]>[Enter Activation code] でアクティベーションコードを入力します。
  • これにてライセンスタイプが UNREGISTEREDからFULLにかわり、128kバイトまでのコードを生成できるようになります。

CMSISライブラリのインポート

CMSISとは、ARM Cortex-MのHALの規格です。数多あるARMマイコンベンダのチップのソフトウェア資産の再利用性を高めるために標準化されたものです。LPCXpressoでもCMSISに則ったペリフェラルライブラリが利用できるのでインポートしておきます。

  • QuickstartPanelから[Import project]をクリック
  • [Project archive(zip)]で、CMSISライブラリのzipのパスを指定します。今回はLPC1114FN28/102というチップを使用するので、下記のものを選びます。


(インストールフォルダ)\lpcxpresso\Examples\NXP\LPC1000\LPC11xx\CMSISv2p00_LPC11xx.zip

  • インポートしたCMSISv2p00_LPC11xxプロジェクトの src > system_LPC11xx.c を開き、128行目くらいの下記の行を修正します。これは内部クロックを使用するための変更です。


(変更前) #define SYSPLLCLKSEL_Val 0x00000001
(変更後) #define SYSPLLCLKSEL_Val 0x00000000

  • [Project]>[Build Project]しておきます。

新規プロジェクトの作成

  • Quickstart Panelから[New project]をクリックします。
  • [LPC11/LPC12]>[LPC11xx\>[C Project]を選択します。
  • プロジェクト名を入力します。
  • [Target selection]でLPC1114FN/102を選びます。
  • CMSISライブラリが選択されているのを確認します。
  • プロジェクトが作成されたら[Project]>[Build Project]してみます。