山月八首

今日は双十節。滴了庵の開設から今日で丸8周年になります。
滴了庵・山月記、いつもお読みいただきありがとうございます。



月を題材にした拙い和歌を8首ほど。
一首目のは、滴了庵の開設のときに詠んだやつだからもう8年も前の作になりますねぇ。

月影のさやけきなかを天駆けて 夢にぞあらばさめざらましを
夢路より帰りて想ひとめどなく 過ぎにし日々を照らす月かな
仰ぎ見ておぼろににじむ月影は 春の涙のゆえにこそあれ
群雲に月もかくるる夜にさへ われを照らすは君の面影
月冴えて風も涼しき秋の夜に 熱く焦ぐるはわが想ひかな
君想ひ夜空見上げるわが心 月の鏡に映しばやこそ
花惜しむ人を待たずに桜散る 春の夜風に月は照りつつ
月の下ひとり酌む酒ほろ酔ひて 千古の友を偲ぶ夜かな

なんか乙女ちっくな歌が多いのは僕が平安調の歌人だから。ぼくは近代短歌って苦手なんです。歌はやっぱり花鳥風月を詠み、恋を詠むものです。