MCC(MPLAB Code Configurator)の使い方

MCC(MPLAB Code Configurator)は、MPLABに無理やり統合されたUIのため、使い方がすこぶる分かりにくい。「MPLAB Code Configurator v3.xx ユーザガイド」をよく読むこと。ここでは要点をメモする。

MCCの起動

MPLABのツールバーのMCCボタンを押す。MCCが起動し、MyConfig.mc3 ファイルができるのでプロジェクトフォルダに保存する。

画面エリア

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Project Resources ここが大本。設定したい項目をここから選ぶ。
Device Resources ここで選択したペリフェラルがProject Resourcesに追加される。
Composer Area Project Resourcesで選択した項目についてここで設定する。
基本はEasy Setupタブで設定する。
Registersタブでレジスタ値を設定することもできる。
Pin Manager ピンアサインはここで設定する。
Grid View(表形式の表示)、Package View(パッケージ形状の表示)
のいずれからでも設定できる。

設定の手順

(1) システムモジュールの設定 (クロックなど)

Project ResourcesでSystem Moduleを選択して、Composer Areaで設定する。

(2) ペリフェラルの設定

Device Resourcesで使いたいペリフェラルを選択してProject Resourcesに追加する。このとき、ペリフェラルによっては「PICxx MCUs」と「Foundation Services Library」という2種類のライブラリを選択できる場合がある。「PICxx MCUs」のほうが細かい設定ができる。「Foundation Services Library」はより抽象化された単純な設定ができる。

次に、Project Resourcesでペリフェラルを選択して、Composer Areaで設定する。

(3) ピンアサインの設定

Pin Managerでピンアサインを設定する。基本的にはGrid Viewで設定するほうが分かりやすいが、ピンの配置を気にするときはPackage Viewで確認・設定する。Clock、ICD(デバッガ)、Pin Manager(GPIO) およびDevice Resourcesから追加したペリフェラルについて、各々ピンアサインを設定する。

Grid Viewでのピンの状態表示は少し分かりにくい。

緑色(施錠) 機能が既にアサインされているピン
青色(開錠) アサインのピン。
現在のピンアサインと競合せずに、機能をアサインできる。
橙色(開錠) アサインのピン。現在のピンアサインと競合する。
現在アサインされているピンに代えてこのピンを機能をアサインできる。
白色 機能をアサインできないピン

青色と橙色のちがいは、あまり意識する必要はない。また、同じピンに複数機能をアサインすると緑色で鎖の表示になるが、かなり特殊なケースである。

(4) ピンアサインの詳細設定

Project ResourcesでPin Moduleを選択して、Composer Areaで設定する。ピンの名前(Custom Name)、出力初期値(Start High)、プルアップ(WPU)、オープンドレイン(OD)などを設定する。

(5) 割り込みの設定

Project ResourcesでInterrupt Moduleを選択して、Composer Areaで設定する。割り込みの有効/無効と優先度を設定する。数字が大きいほど優先度が高いことに注意する。

コードの生成

Project ResourcesのGenerateボタンを押すとコードが生成される。コードはmcc_generated_filesフォルダに生成される。このとき、main.cも生成されることに注意する。
設定を変更して再びコード生成するとマージツールが起動するが、非常に使いにくい。mcc_generated_filesフォルダはそのつどバックアップして他のツールでマージするほうがマシな気がする。