アップルまでもがインテルに...

とうとうMacにもインテルのCPUが載るようになったんですねぇ。(http://www.cnn.co.jp/business/CNN200601110001.html) アップルまでもがインテルを載せるとなると、もはやパソコン用CPUはインテル系ばっかになりますね。



十数年前、僕が中学生の頃は、Macはモトローラの68系CPUを使ってました。まだ日本はパソコン鎖国状態で、NECのPC98が国内標準機で、そのCPUはインテルの86系でした。国内では他に富士通FM-TOWNSインテルの86系、シャープのX68000モトローラの68系CPUでした。「CPUはインテル86系 VS モトローラ68系」というふうに見ていました。
1995年、Windows95が発売され、群雄割拠の時代は終わり、「パソコンは Windows(多数派) vs Mac(少数派)」という、今に至る勢力図が固まりました。Windowsではインテル86系CPU (ペンティアム/セレロン) が使われました。一方のMacには、それまでのモトローラ68系にかわって、IBMの PowerPC系CPUが使われるようになりました。また、Windowsでも、AMDなどがインテル86系互換CPU(K6やアスロンなど)を出すようになりました。こうしてパソコンのCPUは「Windowsではインテル(多数派) vs ADM(少数派), Mac(そもそも少数派)ではPowerPC」という構図になりました。AMDK6-2のころは日本でもよく見かけましたが、最近ではインテル(80%) vs AMD (20%) くらいの世界シェアらしいですね。
で、このたびMacがインテルのCPUを採用するということで、またまたインテル帝国の勢力が拡大することに。もはやパソコン用CPUはインテル系ばっか。(AMDもしょせんインテル互換ですからね。)
でも、PowerPCインテルじゃ(あたりまえだけど)、ネイティブコードレベルで互換性がないですよねえ。いままで積み上げてきたソフトウェア資産の移植はどうするんだろう。まあ、Macも、Mac OS X になってからは中身はBSDUNIXだから、インテルへの移植はそう大変じゃないのかな?

二千年前、秦の始皇帝が中国を統一した時も思ったけれど、帝国による統一は、交流の利便を増すいっぽうで文化の多様性を失うことになりますね。それを寂しいとおもうのがただの感傷でしょうが。

パソコンのCPUはインテルの独占市場になるけれど、パソコンだけがCPUの用途じゃありません。ゲーム機に、サーバに、携帯電話に、そのほか多くの電子機器にCPUが載ってます。IBMPowerPC、そしてIBM+東芝+ソニーのCell。組み込みではARM、そして日立(ルネサス)のSH。まだまだCPUのアーキテクチャには多様性がありますね。日本人としてはやはり国内メーカーを応援したくなります。SHはすばらしいCPUだけど、もう進化しないのかな???