スクルド(Skuld)は北欧(北ゲルマン)の女神ですが、その名前の頭の[sk]は、古ノルド語(古代の北ゲルマン語)の語頭によく見られる重子音です。英語にも、古ノルド語を語源とする、語頭が[sk]の単語がけっこうあります。英語じたいは北ゲルマン系ではなく西ゲルマン系なのですが、イギリスは古代に北ゲルマンのヴァイキングに侵略された時期があるので、そのときに古ノルド語の語彙が英語の中に入ったのでしょうね。
- ski:スキー 【語源】ski-th:木片、スキー
- skill:スキル、(特殊な)技能 【語源】skilj:分割、区別
- skin:スキン、皮膚、皮、肌 【語源】skinn:皮膚、皮
- skirt:スカート 【語源】skyrta:裾の長いシャツ
- sky:スカイ、空 【語源】sky-:雲、空
- score:スコア、得点 【語源】skor:刻み目
- scrap:スクラップ、破片、切り抜き 【語源】skrap:くだらない物
(データ元:SEIKO電子辞書版ジーニアス英和大辞典)
※【語源】の"-"は長音記号の代用です。
日本で日常的に使わているカタカナ語の中に、古ノルド語に由来する単語がこんなにあることがちょっと驚きです。北欧神話の世界がちょっとだけ身近に感じられました。