映画「禅」DVDで観た。


中村勘太郎道元、けっこう似合ってるかも。若々しい道元だなと思ったら27歳か。27歳ってちょうど道元が宋で悟り開いた歳ですね。道元禅師というと静かに烈しく燃える求道者、というイメージがあるんだけど、中村勘太郎道元はちょっと優しめの道元さんですね。


以下、雑感。

  • 高橋惠子、とてもお美しい方だけど、8歳の道元の母にしてはちょっとお歳を召されてるような・・・。道元の母って「薄幸の美女」ていうイメージなんですが。(平家物語にもちょこっとだけ登場します。)
  • やはり中世の日本といえば遊女。禅僧と遊女っていう組み合わせは激しく萌え〜。しかし回想シーンでは道元よりずっと年下のょぅι゙ょだったのに、遊女になったら道元より年上の内田有紀とはこれいかに?
  • シイタケ爺さんは誰が演るのかと思ったら笹野高史。これはアリかも。重要なエピソードの大事な役どころだけど、あんまり風格ありすぎる人でもよくないし。
  • あれ? 道元公暁って知り合い? あ、歳は同じか。たしかに同時期に三井寺にいたのは史実のようですね。意外。この回想シーン、野心家公暁→晒し首が展開はしょりすぎでワロタ。
  • 西村雅彦が如浄禅師!? やめてくれ! と思ったら違った。よかった、よかった。かませ犬の俗物役だった。むちゃくちゃ似合ってる。
  • で、如浄禅師役は中国の方で、なかなか風格のある如浄禅師でよかった。僕のHPの名前の由来でもある「滴丁東了滴東了」の詩が出てこなかったのはちょっと残念。
  • 道元が悟り開くシーン、なんかあやしげな宗教のビデオみたい・・・。ビジュアルで表現するのが難しいのは分かるけど、たとえば「柳は緑、花は紅」みたいな自然の美の表現でもよかったと思う。
  • ていうか、悟り開くの早っ! まだ始まって20分ほどやん。比叡山で何を疑問に思ったかとか、宋に渡ってそれにどういう答えを見出したかとかが描かれてないので、いきなり如浄禅師に「成ったな」とか言われても( ゚д゚)ポカーン なんですが。
  • みなさんがんばって中国語発音されてますね。じゃっかん一名、ダメダメな発音で「ウォーアイニー!」とか叫んでた人がいましたが。(^^;) ていうか、日本人どうしなのになぜ中国語なの? 日本語で言うの恥ずかしかったの?
  • 漢語の禅宗用語が多くて、耳で聴いてると何言ってるか分からないセリフがときどきあった。有名な「心身脱落」とか「只管打坐」とかだって一般の方にはちょっと分からんだろうに。
  • 宝治合戦のCG不気味。ホラー映画ですか? 北条時頼公のノイローゼぶりワロタ。

とまあ、つっこみどころ満載ではあったけど、なかなかにみごたえはありました。
映画館で観ればよかったなぁ。道元禅師という人には若い頃の特別の思い入れがあるので今まで観るのを躊躇ってました。