概要
.NET Micro Frameworkベースのプラットフォームである.NET Gadgeteerの開発環境を構築します。GHI Electronicsの解説ページを参考にしました。
【メモ】
- .NET Micro Framework = マイコンのプログラムをVisualStudio使ってC#で書ける環境
- .NET Gadgeteer = .NET Micro Frameworkベースのライブラリ、マイコンボード、各種モジュールからなるラピッドプロトタイピングプラットフォーム (Arduinoみたいなかんじのもの)
インストール
(1) Visual Studio Express 2012Visual Studio 2012 Express for Windows Desktopをダウンロードし、インストールします。インストールしたらさっさとオンライン登録してプロダクトキーを取得しておきましょう。こういうものはいつなくなるか分からんのでISOをダウンロードしておくが吉です。Windows7でISOイメージをマウントするにはVirtual CloneDriveとかを使いましょう。
(2) .NET Micro Framework SDK
.NET Micro Framework SDK 4.3 (RTM)をダウンロードし、インストールします。
(3) GHI Software Package
上記解説ページの「3.Install GHI Software Package v4.2」よりダウンロードし、インストールします。ただしダウンロードするには「Log In」からユーザー登録とログインが必要です。
(4) FEZ Config
上記解説ページの「4.Download FEZ Config (Beta)」よりダウンロードし、FEZ_Config_v011.exeを得ます。これはデバイスのファームウェアアップデートなどをおこなうユーティリティーツールです。
使い方
Visual Studio Express 2012を起動します。「新しいプロジェクト」から Visuial C# > Gadgeteer > .NET Gadgeteer Application を選んで新規プロジェクトを作成します。ウィザードでメインボード(マイコン基板)の選択画面が出るので、たとえば「FEZCerberus」を選択します。Program.gadgeteerにメインボード(マイコン基板)の絵が現れます。C#のGUIデザインと同じ要領でツールボックスから使用したいモジュール(サブ基板)をドラッグしてProgram.gadgeteerに貼り付け、コネクタをクリックしてメインボードと結線します。モジュールのインスタンス名もGUIデザインと同じ要領でプロパティウィンドウで変更できます。
プログラムはProgram.csに記述します。ここには、プロジェクト作成時に Gadgeteer.Programクラスの派生クラスとして、ユーザー定義のProgramクラスのひな形が生成されています。このクラスのProgramStarted()メソッドが、メインボードの電源投入orリセット時に呼び出されます。簡単なポーリング型のプログラムであれば、ここに無限ループを書いて回せばよいでしょう。
イベントドリブン型のプログラムであれば、イベントハンドラを記述し、ProgramStarted()メソッドにてイベントハンドラの登録をおこないます。イベントハンドラの登録はGUIアプリと同じ要領で次のような形式で記述できます。
実機との接続・電源供給は、USB Client SP Moduleなるモジュール(サブ基板)を介します。デバッグ接続時は、Debug.Print()メソッドを用いて、VisualStudioのデバッグコンソールにメッセージを表示できます。
とりあえず、今日はここまで。
参考サイト
APIリファレンス ※ GHIのライブラリにはPremium版とオープンソース版の2系統がある。
本家 GHI Electronics のお役立ちページ
その他
- TINYCLR.JPへようこそ (輸入販売代理店 (株)デバイスドライバーズ)
- .NET Gadgeteer が拓く新しい組み込みの世界 (Atomu Hidakaさんのブログ)
- Creberusで.netMF入門(PDFテキスト)ほか (奈良高専 土井研究室)