光る縄文土器を作る (後編)

前回の続き。後編は回路を火焔型土器に組み込みます。

使用した粘土

  • 木粉粘土(茶色) パジコ ウッドフォルモ

  • 樹脂粘土(透明) すけるくん

焼かない粘土で土器に近い色合いのものということで今回は木粉粘土を使用しましたが、木粉粘土は粘りが弱くてぼろぼろと崩れやすく、成形が難しかったです。また乾きも遅いように感じました。

LEDが光る部分には光を透過する樹脂粘土を使用しました。すけるくんは乾燥前は白色ですが、乾くと透明度が出ます。ただし、乾燥がとても遅く、乾燥すると一回り小さくなるのが注意点です。透明度を増すための専用のコート液も販売されていますが、今回は水性ニスで代用しました。

デザイン画

デザイン画を描きました。
(原案です。製作過程で細部はいろいろ変更になりました。)

新潟県十日町市の笹山遺跡出土の火焔型土器No.1とNo.6 (ともに国宝) をメインにいくつかの火焔型土器の写真を参考にしました。胴は短めにアレンジしました。実物は高さ30cm以上 (No.1は46.5cm、No.6は34.5cm) ありますが、高さ約12cmのミニサイズで作ることにします。

製作過程

まず板状の粘土で底部を作り、ワイヤレス給電のコイルを埋め込みます。

ひも作りで胴部を作り、マイコン等の回路を埋め込みます。

ひも作りで頸部・口縁部を作り、形を整えます。容器のベースができました。

鶏頭冠のベースを作ります。(口縁部も少し修正しました。)

NeoPixelを埋め込み、隆線文などの文様を作ります。

NeoPixelの上に樹脂粘土を貼り付けて、乾燥してから透明度を増すためにニスを塗ります。

給電台

ワイヤレス給電ができる展示用の台を作りました。セリアで売っている「家事をへらす保存食器(L) 」というボウル型のタッパー的な容器がちょうどよい大きさでした。この中に下記の電装系を仕込みました。

  • モバイルバッテリー
  • USB→DC12V変換ケーブル
  • ワイヤレス給電モジュール


火焔型土器の作り方の参考資料

火焔型土器の作り方については下記の動画がたいへん参考になりました。
こちらの動画がなかったら今回の作品は出来なかったかもしれません。感謝。

火焔型土器の参考資料

本物の火焔型土器の形状については下記のサイトに掲載の写真を参考にしました。