春・桜・霞

すこぶる季節はずれだけど、備忘のために記しておく。

  • 春霞たなびく山の桜花 うつろはむとや色かはりゆく (古今)
  • 春霞たなびく山の桜花 見れどもあかね君にもあるかな (古今)
  • 山桜霞の間よりほのかにも 見てし人こそ恋しかりけれ (古今)
  • 誰しかもとめて折りつる春霞 隠すらむ山の桜を (古今)
  • いま桜咲きぬと見えて薄ぐもり 春に霞める世のけしきかな (新古今)
  • 花の色にあまぎる霞たちまよひ 空さへにほふ山桜かな (新古今)
  • 高砂の尾のへの桜咲きにけり 外山の霞たたずもあらなむ (百人一首)
  • 春霞たなびきにけり久方の月の桂も花や咲くらむ (後撰集)