(1) バージョン違いの共存
お仕事では開発環境を古いバージョンに合わせないといけない場合がある。PSoC Creatorは複数のバージョンをインストールして共存できる。デフォルトで、C:\Program Files (x86)\Cypress\PSoC Creator\バージョン番号 のフォルダにインストールされるので特に何も気にしなくてよい。
ただし、PSoC Programmer (書き込みツール) は上書きインストールされる。たとえばPSoC Creator 4.2のインストール後にPSoC Creator 4.4をインストールすると、すでにインストールされているPSoC Programmer 3.27がアンインストールされてPSoC Programmer 3.29がインストールされる。この場合、PSoC Creator 4.2での書き込み時もPSoC Programmer 3.29が使用されるようになる。
また、PSoC Programmerのバージョンが上がればデバッグプローブ(MiniProgなど)のファームウェアもアップグレードを求められる。これはPSoC Programmerの Utilities タブの Upgrade Firmware からできる。MiniProg4でUpgrade Firmwareがグレーアウトしている場合は、MiniProg4の Mode Select ボタンを押しながらUSBケーブルを接続する。
(2) デバイスが未対応の場合の対処
PSoC Creatorで Tools > Find new devices を実行すると新しいデバイスファミリに対応できる場合がある。
また必要に応じてデバイスに応じたPDL(Peripheral Driver Library)を別途インストールする。例として、PSoC Creator 4.2でCYBLE-416045-02 EZ-BLEの開発をしたい場合、次のようにする。
なお、未対応のデバイスのプロジェクトを開こうとすると、"This workspace contains projects with devices that are no longer supported."というメッセージが出る。「そのデバイスはもはやサポートしていない」という意味のメッセージだが、実際には上記の手順で対応できる場合がある。
【参考】
(3) PDL(Peripheral Driver Library)の指定
PDLとは「Peripheral Driver Library」で、PDL v2.xはFM0+やFM4に、PDL v3.xはPSoC6に対応している。(PSoC4やPSoC5はPDL不要?)
PSoC Creatorの Tools > Options > Project Management 」でPDLのパスを指定する。
(4) コンポーネントが無い場合の対処
PSoC Creatorでのビルドで "Unable to locate and customize component 'コンポーネント名' used in schematic" というエラーメッセージが出た場合、そのエラーメッセージをダブルクリックして指示にしたがっていくと必要なコンポーネントをインストールできる。