Eagleの基板図面からアクリル板のレーザー加工用データを作る

(2023/02/04 改訂)

やりたいこと

Eagleの基板図面(brdファイル)から、アクリル板のレーザー加工用のデータを作る。
ただしここでは、レーザー加工用のデータは工房Emerge+さん指定の下記のような形式のファイルとする。

  • SVG形式
  • 外側カットラインは ”outer” という名のレイヤーで色は青(0,0,255)、線幅0.001mm
  • 内側カットラインは ”inner” という名のレイヤーで色は赤(255,0,0)、線幅0.001mm
  • 指定のテンプレートファイルを使用する

作業の流れ

これがベストではないかもしれないが、とりあえず確立したフロー

  1. Eagleで基板図面にレイヤーを追加して加工図面を作図する。
  2. 加工図面をPDF形式 DXF形式 で出力する。
  3. InkscapePDFファイル DXFファイル をインポートする。
  4. 線幅・色・レイヤーを指定の形式にする。
  5. 座標を調整する。

(1) Eagleで作図

  • brdファイルを開いて、適当な名前のレイヤーを作成する。色はここで指定してもPDF出力のときに正しくは出ないので適当でもよい。


  • 作成したレイヤーに加工図面を作図する。その際、パターンなどのレイヤは非表示にしたほうが見やすい。また、線の太さはPDF出力のときに正しく出ないし、0.001mmでは見にくいので適当でよい。


(2) EagleからPDF形式 DXF形式 で出力する

  • 加工図面のレイヤーのみを表示した状態で、[File] > [Print] 。
  • [Printer] は [Printer to File (PDF)] を選択。
  • 出力先、用紙サイズ、向きなどを適当に指定し、[OK]。


  • 加工図面のレイヤーのみを表示した状態で、コマンド入力ボックスから「run dxf」を実行。

  • [Output file] に出力ファイル名を指定。
  • [Use wire widths] と [Fill areas] のチェックを外し、[OK]。


(3) InkscapePDFファイルDXFファイルをインポート

  • テンプレートファイル(SVG形式)を開く。
  • Outerレイヤーを選択。
  • [ファイル] > [インポート] でPDFファイルDXFファイルを選択してインポートする。


(4) 線幅・色・レイヤーを指定の形式に調整

  • [グループ解除]を何度か繰り返してオブジェクトをバラす。

  • 内側カットラインのオブジェクトを選択し、Shift + PgDn で Innerレイヤーに移動する。
  • 外側カットラインのオブジェクトを選択し、線の色を青(0,0,255)に。
  • 内側カットラインのオブジェクトを選択し、線の色を赤(255,0,0)に。

  • 内外のカットラインのオブジェクトを全て選択し、線幅を0.001mmに。
  • すると線が見えなくなるので、[表示] > [表示モード] > [アウトライン] に。


(5) 座標を調整する

微妙に座標の値がズレるので、手動で調整する。しかし、それなら (4) の作業をする代わりにトレースし直したほうが早いかもしれない。そもそもごくわずかなズレなので実際上は問題ないかもしれない。要検討。

DXFファイルをインポートした場合、座標の値のズレはほとんどないが、念のため確認する。