具体例は→ ノート:2次元の線形写像の幾何学的な意味 (2) - 滴了庵日録
2次元の線形写像
- 2×2行列(2次正方行列) で表される。
- 図形を原点を中心に変形させる。変形は伸縮と剪断と回転からなる。
- 原点(0,0)は動かない。(平行移動はしない)
- 伸縮は、原点を中心とした、任意の2方向への、各々任意の倍率の伸縮。
- 1方向の倍率がゼロであれば、変形後の図形は線になる。(つぶれる)
- 2方向とも倍率がゼロであれば、変形後の図形は点になる。(つぶれる)
- 1方向の倍率がマイナスであれば、変形後の図形は裏返る。(鏡像になる)
- 2方向とも倍率がマイナスであれば、180度回転と同じことである。
- 剪断は原点を中心に、ある一方向に平行に斜めにずらすこと。
- 回転は原点を中心とした任意角度の回転。
- 単位ベクトル は、に写る。
- つまり単位ベクトルが作る正方形はが作る平行四辺形に写る。
固有値と固有ベクトル
- 行列Aに対し、を満たすとを、固有ベクトルと固有ベクトルという。
- 固有ベクトルとは、Aによる変形で方向が変化しないベクトルである。
- 固有値とは、Aによる変形で固有ベクトルが伸縮する倍率である。
- つまり、固有ベクトルと固有値は、伸縮の向きと倍率を表す。
- 固有ベクトルの同じ方向のベクトルは全て固有ベクトルとなるから、
固有ベクトルは任意定数倍をともなった形で表される。 - 固有値がゼロであれば、変形後の図形はつぶれて線か点になる。
- 固有値が1つのみマイナスであれば、変形後の図形は裏返る。(鏡像になる)
- 固有値が2つともマイナスであれば、180度回転となる。
- 固有値が複素数であれば、楕円上の回転と伸縮になる。
固有方程式
参考