スイッチサイエンスで購入
スイッチサイエンスで売ってるエンコーダ付きギヤードモータを試しに買ってみた。エンコーダ付きのモータが833円は超安い!
外観
よく見かける黄色いギアードモータの上位版みたいな感じ。パッと見の違いは (1)エンコーダ付き (2)出力が片軸 (3)出力軸がメタル (4)青い。
ホイールは付属しない。黄色いギアードモータ用のホイールがやや固いながら装着できる。これと互換のホイールが単品で購入できたらいいのだが。
コネクタとピンアサイン
ケーブルは付属するが、JSTのPHコネクタなので自作も容易。なお、付属のケーブルは反対側はバラのジャンパ(オス)になっている。カラーコードのケーブルを使っておきながらピン番号と色が逆順なので要注意。
【2020/11/11追記】
さらにおそるべきことに、順番の異なるものが混ざっているもよう。
エンコーダの動作確認
エンコーダは十分使えそう。雑なデータシートしかなくて、1回転あたりのパルス数がどこにも書いてないのだが、実測では出力軸1回転あたり135パルス。(A相B相の両エッジを取ると1回転で540カウント)
なお、実験にはArduinoを用い下記の記事を参考にした。
分解してみる
データシートには減速比は48と書いてあるのだけど、それだと出力軸1回転あたりパルス数は48の整数倍になるはず。計算が合わない。分解してギアの歯数を数えてみたところ、減速比は45だった。このデータシートはなんも信じられん。まさかロットによって違うなんてことないよね?
なお、ギアボックスのケースはネジ止めだが、エンコーダ部分のケースは接着剤で貼り合わせてあるので、分解はおすすめできない。
ちなみにギアの歯数を数える時は写真を撮って必要なら見やすいようにコントラスト等を調整し、印をつけながら数えるのが便利。
減速比の計算
ギア | 歯数 |
---|---|
ピニオン | 8 |
一段目ダブルギア | 24 / 9 |
二段目ダブルギア | 36 / 16 |
三段目ダブルギア | 28 / 14 |
ファイナルギア | 30 |
減速比 = 24/8 × 36/9 × 28/16 × 30/14 = 45
エンコーダの磁石は極対数3で、ホールセンサからはモータ1回転あたり3パルスが出る。ギアボックスの減速比が45、したがって出力軸1回転あたり135パルスで実測値と一致した。
モータの定格
モータの動作電圧はデータシートには3~9 Vと記載されているが、前述の通りこのデータシートは信用できない。とはいえ、モータには型番などは表記されておらず、定格を知るすべは無い。外形はマブチのFA-130両軸タイプと同形だが、たぶん別物だろう。5Vでの駆動では異常な発熱やにおいは感じられなかった。
まとめ
やや仕様不明なシロモノではあるが、国内の信用できるお店で購入できるエンコーダ付きモータとしてはすごく安い。DCモータはエンコーダが付くとぐんとできることの幅が広がるものの、高価だったり取付けが手軽でなかったりしてハードルが高いイメージがある。こういう安い製品が安定供給されたら入門用にちょうど良いのではないかと思う。