トランジスタによるレベル変換回路とその高速化

3.3Vレベルの信号を5Vレベルに変換する回路として、トランジスタのベース接地回路を用いる下図のようなものがあります。
回路図
しかし、小信号用NPNトランジスタの定番である2SC1815(すでにディスコンですが…)を使った場合、この回路では応答に2usec以上の遅延がありました。ベース抵抗Rbを小さくすれば応答の立ち上がり開始は早くなり、コレクタ抵抗Rcを小さくすれば応答の立ち上がりは急峻になりますが、それでもとてもサブマイクロ秒の信号には使えそうにありません。


5usec/DIV, Rb=4.7kΩ, Rc=10kΩ
図


そこで、ベース抵抗Rbと並列にスピードアップコンデンサCbを追加します。Cbの値はいろいろ試しましたが数百pF以上であまり差がなかったので、大量に持ってる0.1uFを使いました(笑)。また、立ち上がりを急峻にするためコレクタ抵抗Rcを470Ωまで下げました。
回路図
すると劇的に応答が良くなりました。これならなんとかサブマイクロ秒の信号にも使えます。


500nsec/DIV, Rb=4.7kΩ, Rc=470Ω, Cb=0.1uF
図


余談ですが、チップトランジスタなら2SC1815の代わりは2SC2712、2SA1015の代わりは2SA1162が良いようです。


※ 電子回路にはあまり自信無いのでツッコミどころあればご指摘ください。