メカナムホイールのトイラジコンを分解してみた

アマゾンで5000円で売ってるメカナムホイールのトイラジコンを分解してみました。
驚くべきことに各軸にエンコーダ(ただし一相)がついています。

開封の儀

コンパクトでわりと品位の良い箱なので、捨てずに収納ボックスとして使うのがよさそう。

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内容物は、ラジコン本体、コントローラ、18500 Li-ion電池 (3.7V 1200mAh) × 2本 (1本で駆動、1本は予備)、充電器、充電ケーブル(電池を本体に入れたまま充電できるUSBケーブル)、説明書(日本語)、+ドライバ。

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ちょっと走らせて遊んでみましたが、メカナムホイール楽しいですね。トイラジコンなのでやたらピカピカLEDが光ったり効果音やら謎のBGMが流れたりします。

さっそく分解

さっそく分解しました。メイン基板1枚に電池とモータとLEDとスピーカが接続されています。トイラジコンによくあるかんじです。RFはメイン基板と一体のようです。

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さらに分解を進めるとモータユニットがゴロっと取り外せました。おや? 線の数が多いですね。

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なんとエンコーダつき!?

なんとフォトインタラプタ式のロータリーエンコーダが入っています。ただし1相。なので回転量は取れますが回転方向は分かりません。まあ、モータを回そうとしている方向に回ってるはずだという推定で使うのでしょう。ケーブルは赤が3.3V、黒がGND、黄色と緑がフォトダイオードのカソード、あるいはフォトトランジスタのコレクタのようです。(動作は未確認です。) あと、青と白がモータです。

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メカナムホイール

メカナムホイールは外径6mmの六角シャフトにネジで固定されています。ホイールの直径は実測で約52mm、ホイールベース長は約127mm、トレッド幅は約90mmです。ちなみに製品仕様によると全長225mm、全幅115mm、全高110mmです。

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感想

これで5000円はめちゃくちゃ安い。もしもエンコーダがちゃんと2相だったら神でしたが、まあじゅうぶんハックしがいのありそうな内容です。ドライバーのフィギュアをどければ運転席のスペースが空くので、お好みのマイコンボードを載せることができるでしょう。

おまけ

メイン基板に乗ってるICを調べてみる。

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  • 右側にある2個の16ピンのICは、DCモータドライバ MX1616。Hブリッジ2回路入り。
  • 中央左寄りにある24ピンのICは、型番刻印なし。マイコンと思われる。
  • 左下のアンテナの近くにある8ピンのICは、2.4GHz GFSKトランシーバ XN297。
  • 中央下寄りにある8ピンのICは、録音IC ZC25P040。スピーカに接続されており効果音用と思われる。
  • 上部中央の8ピンのICは、汎用ロジックの6ビットバッファ TC4056。

マイコンと汎用ロジック以外は謎の中華ICばかり。こういう謎の半導体メーカーがゴロゴロ存在する中国のモノづくりすごいなと思う。